街角ファンタジア
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3.4 • 25件の評価
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- ¥2,000
発行者による作品情報
世界は「優しい奇跡」に満ちている――。
癒やしと幻想の名手・村山早紀が描く5つの物語。
本屋大賞ノミネート作家の最高傑作!
失恋したての青年、亡き祖父を想う少女、行き詰まったイヤミス作家、不器用な本好きの少年、未来が不安な女性ライター……
昭和から令和まで時代を越え、街の片隅で暮らす人々のそれぞれの心の傷が、優しい魔法で癒やされていく。
ささやかな出会いと別れの中、心に寄り添い、そっと明かりを灯す奇跡たち。
荒涼とした時代に、あなたの心へ、今、いちばん届けたい希望の物語。
これは、村山早紀史上、最愛の祈り――
誰かのための真摯な祈りが「優しい奇跡」を連れてくる。
愛に包まれた全5話、珠玉の短編集!
APPLE BOOKSのレビュー
ファンタジーの名手、村山早紀が日常に舞い降りたささやかな奇跡を描く珠玉の短編集。本作は、クリスマスイブに失恋した青年の物語で幕を開ける。その後に登場するのは、執筆に行き詰まったイヤミス作家、少年の幽霊と出会う本好きの男の子、未来に不安を抱いた女性ライターなど、性別も、年齢も、時代も異なる5人の主人公たち。彼らに共通するのは、皆、街の片隅に生きる名もなき人々であり、自分以外の誰かのことを思い、いたわる気持ちを持つ優しき人々であるということだ。他人に優しさを向けながらも、彼ら自身は少し孤独で悲しい。そんな主人公たちの人生に気まぐれに訪れる、救いを象徴するような“猫”の存在も読者の心にぬくもりをもたらすだろう。本作に広がっているのは、現実と空想の境目が曖昧な世界。人に対して、そして自分自身に対しても慈しみの心を持つことで、その二つが混じり合う魔法は生まれるのだと、村山は巧みなストーリーテリングで描き出す。加速し続ける現代社会で日々余裕なく生きている私たちにとっても、ひとときの心のシェルターとなる一作だ。
カスタマーレビュー
ほっこり
一気に読んじゃいました~心温まる物語り有難うございます♡