風の払暁―満州国演義一―(新潮文庫)
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- ¥880
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発行者による作品情報
霊南坂の名家に生を受けた敷島四兄弟は、異なる道を歩んだ。奉天総領事館に勤務する外交官、太郎。満州で馬賊を率いる、次郎。関東軍の策謀に関わる陸軍少尉、三郎。左翼思想に共鳴する早大生、四郎。昭和三年六月、奉天近郊で張作霖が謀殺された。そして時代の激流は彼ら四人を呑みこんでゆく。「王道楽土」満州国を主舞台に、日本と戦争を描き切る、著者畢生(ひっせい)の大河オデッセイ。(解説・馳星周)
カスタマーレビュー
sny04
、
一ファンとして
高校卒業時に作家の砂のクロニクルに出会ってから、強烈な船戸ファンというかむしろ、取り憑かれたような貪り読んでいた彼の作品群の遺作。
観光された時に、ハードカバーでこれは購入していたのだが、ここに来てようやく読み始めることができた。
現在ラテンアメリカ移住で、電子書籍を重宝しているが、本当はテーブルに向かって姿勢を正して読みたい本である。
感想は、読み終わってから書こうと思うが、遺作だと思うと、長年読み始める覚悟が出来なかった。もう次がない、と言う寂しさが原因だと思う。
wikiや史実紹介ページを見ながら読み進めるので、中々に体力勝負ではあると思うが、力尽きる事なく書き上げた、船戸氏に敬意を持ちつつ、じっくりと読んでいきたいと思う。
普段はレビューはしないのだが、今回初めて、そして完読後にレビューを上げたいと思う。