そうだ、君を憎めばいいんだ 愛と殺意と七つの条件
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- ¥1,900
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発行者による作品情報
超人気作家2人が奇跡のマッチング! 「七つの条件」をお題に競作された、令和一切ないクライムサスペンス作品集! 2020年代の東京で、少女たちの「愛」と「殺意」が交錯するーー
APPLE BOOKSのレビュー
文芸誌の企画から生まれた競作短編集。桜庭一樹と斜線堂有紀という2人の人気作家が、共通の条件を元に、4編ずつの短編小説を執筆した。大学1年生の水は、幼なじみである天の恋人、向日葵と出会い、親しくなっていく。ところがある日、向日葵から天と別れることになったと聞かされる(桜庭一樹「怪物のまま生きてゆく」)。カードゲームにハマった百華は、男性ばかりの中で大会優勝を目指してショップ通いを続けるが、美少女のちなみが現れたことで自身の存在意義を脅かされる(斜線堂有紀「場外戦」)。世代の異なる2人が、それぞれの個性を存分に発揮し、同じ設定を用いながらまったく違った物語を紡ぎ出す。「かわいそうに、魂が小さいね」「その春に用がある」といった各編のタイトルも秀逸だ。日時、場所、キーワード、台詞の「七つの条件」が各章の最後に明かされるという仕掛けが興味深く、謎解きをするような楽しみ方もできるはず。ゆがんだ愛、執着、嫉妬、憎しみ…そうした感情に翻弄(ほんろう)される少女たちの人間模様が、痛々しく、切ない。その濃密な心理描写に心を揺さぶられる珠玉の作品集だ。