ペッパーズ・ゴースト
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- ¥1,800
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発行者による作品情報
中学の国語教師・檀は猫を愛する奇妙な二人組が暴れる小説原稿を生徒から渡される。さらに檀は他人の未来が少し観える不思議な力を持つことからサークルと呼ばれるグループに関わり始め……。作家生活20周年超の集大成となる一大エンターテインメント長編!
APPLE BOOKSのレビュー
日本を代表するエンターテインメント作家の一人として知られる伊坂幸太郎による、小説作品としては通算41作目となる記念碑的作品。作家生活20周年を超えた作者本人が自分の得意なものを詰め込んだと公言する、良いとこ取りの集大成と呼べる一冊だ。中学校で国語教師として働く檀は、他人から飛沫感染することで相手の未来が少しだけ見えてしまうという特殊能力を持っていた。ある日檀は偶然知った教え子の未来を救おうと行動を起こすが、それをきっかけに大事件に巻き込まれていく。超能力、猫、強くてちょっとおかしな殺し屋たち、ビートルズ、野球、学校、犯罪被害者、ニーチェ、メタ構造…と、これまでの作品でもおなじみの要素が盛り込まれ、そこにテンポの良さ、張り巡らされた伏線、洒脱(しゃだつ)な会話と、伊坂節がこれでもかとばかりに畳み掛けてくる。特別強くも敏(さと)くもない、いわゆるヒーロー像とはほど遠い主人公だけれど、なんとか事態を好転させようともがく姿が愛おしい。これまでのファンにはもちろん、伊坂ワールド未経験の読者にもおすすめしたいミステリーの快作。
カスタマーレビュー
小気味よい文章
まずは「先行上映」という未来に起こる場面が見えると言う設定があるが、非現実的で現実主義者の自分はあまり好きではない。フィクションの小説を面白くするには、ある程度の非現実も必要かもしれないとも思う。
文章はリズム感やテンポが良く、読みやすかった。しかし、何か物足りなさがあったのも事実だ。
面白かった
物語のテンポ 人物の個性 全てのはまりが良かった