ぼくの家族はみんな誰かを殺してる
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3.7 • 7件の評価
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- ¥1,400
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発行者による作品情報
わが家は全員嘘つきで、人殺しだ。
世界27カ国で刊行!伏線だらけの謎解きミステリー。
すべての真相を、見抜けますか?
雪山で起きた連続殺人。容疑者は一家全員。
ぼくたちカニンガム家は曰くつきの一族だ。35年前に父が警官を殺したあの日以来、世間からは白い目で見られている。そんな家族が3年ぶりに雪山のロッジに集まることになったのだから、何も起こらないはずがない─その予感は当たり、ぼくらがロッジに到着した翌日、見知らぬ男の死体が雪山で発見された。家族9人、それぞれが何かを隠し、怪しい動きを見せるなか、やがて第2の殺人が起こり……。
古典的なフーダニットに、ウィットに富んだひねりを加えた作品。スティーヴンソンは「公平な探偵」を演じるだけでなく見事なミステリー・ゲームを創りだした―― Washington Post
まさに巧妙。一度目は楽しく読み、二度目は真相を確かめるために読む、二度読み必至作――CriminalElement.com
非常に巧みで面白い。著者はこの力作を、見えそうで見えないトリックを巧妙に操るマジシャンのごとく生みだした――Publishers Weekly
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フーダニットの特徴を網羅した本書は、数々の謎を読者に提示するとともに、ロナルド・ノックスの十戒を忠実に守り、その謎を解く手掛かりをすべて織りこんでいる。果たして犯人は誰なのか? 謎を解くカギは、作中で探偵の役割を果たすアーネスト・カニンガム同様、読者にもすべて与えられている。それらを正しく繋げることができれば、この問いの答えは明らかになる。読者の誰もが名探偵になれるのだ。さあ、あなたも謎解きに挑戦し、思う存分推理の楽しみを味わおう。(訳者あとがきより)
APPLE BOOKSのレビュー
「ぼくの家族は全員誰かを殺したことがある」。衝撃的な書き出しから始まる、オーストラリア発の謎解きミステリー。35年前に強盗の末、警官を殺し自身も射殺された父。以来、カニンガム家はいわく付きの一家として知られていた。兄の殺人を目撃し、裁判で兄に不利になる証言をしたアーニーは、そんなカニンガム家では浮いた存在だ。ある日アーニーの元に3年ぶりとなる家族の集まりの知らせが届く。叔母の招集で冬山のロッジに来たのは、叔母とその夫、母、義父、義妹、兄の元妻、アーニー、そしてアーニーの妻と服役を終えて出所した兄の9人。ところがカニンガム家がロッジに到着した翌日に、見知らぬ男の死体が雪山で発見される。家族全員が怪しい言動を見せる中、カニンガム家が事件に関わりないはずがないと考えるアーニーによる犯人捜しが始まる。“信頼できる語り手”を自称するアーニーはプロローグで、推理小説を書く際のルールである“ノックスの十戎”に基づき、すべての手がかりと自分の推理、思考を明かした上で、公平に謎解きを行うと宣言。さらにどのページで人が死ぬかまで明記されている。推理小説の典型に沿いながら機知に富み、あくまでもフェアに進む謎解きに魅了される。