



イン・ザ・プール
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4.1 • 131件の評価
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- ¥680
発行者による作品情報
体調不良のはずが水泳中毒に、ケータイがないと冷や汗がでる、勃起して、ずーっとそのまま直らない。藁をもつかむ思いで訪れた神経科で患者たちを待っていたのは──とてつもなくヘンな医者だった! カバと見まごう巨体を揺らし、度外れた好奇心で患者の私生活に踏み込み、やりたい放題。でもなぜか病は快方へ……? 続篇『空中ブランコ』で直木賞受賞、現代世相の病理をコミカルかつ軽妙な筆致で描き出す。精神科医・伊良部の突出した存在感が笑いを招く!
APPLE BOOKSのレビュー
奥田英朗の連作短編の代表作である、精神科医、伊良部一郎シリーズ第1作。呼吸困難に下痢、原因不明の体調不良に悩む編集者の大森は、伊良部総合病院の地下1階を訪れた。「いらっしゃーい」と甲高い声で迎えた神経科の伊良部は、日本医師会の理事である院長の御曹司だが、体形は牛を思わせ、言動は破天荒。看護師のマユミは白衣をはだけて患者に注射を打ち、注射フェチの伊良部は注針が刺さる瞬間を見つめる。ストレスによる心身症と断じる伊良部に運動を勧められた大森はプールに通い始めるが、やがてプール依存症になり…。表題作をはじめ、ずっと勃起したままの陰茎強直症の男、常にストーカーの視線を感じる被害妄想のモデル、四六時中メールをせずにはいられない携帯依存症の男子高生、外出時に火の確認を繰り返す強迫神経症のルポライターと、各話、現代人の病理を風刺して喜劇に転じさせる作者の腕は確か。愚かなようでいて一理ある言葉も吐く伊良部は、軽く書いているように見せて、すごみを感じさせる作者の姿勢と共通する。上等な滑稽小説にして、日々悩む読者にも効果のある、極上の処方箋だ。奥田は続編となる『空中ブランコ』で第131回直木賞を受賞。
カスタマーレビュー
コミカル
おもろい?変な?病気をかかえた登場人物をテキトーに見える太った医者が、ヘンテコな方法で解決していく。
表紙デザインから受ける真面目そうな小説とは全く違う内容でしたが楽しめます。
面白いです
伊良部のキャラクターや、やり取りは読んでいて面白いけど、各話の流れが似ていて少し単調のように思います。。
アニメから
アニメから入った。アニメもかなり好みだったが、こっちの方が好きだ。次の伊良部シリーズも今から読む。
実際精神科にお世話になってる方は特におすすめ。元気付けられるだろう。