利休にたずねよ
-
-
3.8 • 71件の評価
-
-
- ¥790
発行者による作品情報
女のものと思われる緑釉の香合を肌身離さず持つ男・千利休は、おのれの美学だけで時の権力者・秀吉に対峙し、天下一の茶頭に昇り詰めていく。刀の抜き身のごとき鋭さを持つ利休は、秀吉の参謀としても、その力を如何なく発揮し、秀吉の天下取りを後押し。しかしその鋭さゆえに秀吉に疎まれ、理不尽な罪状を突きつけられて切腹を命ぜられる。利休の研ぎ澄まされた感性、艶やかで気迫に満ちた人生を生み出したものとは何だったのか。また、利休の「茶の道」を異界へと導いた、若き日の恋とは…。「侘び茶」を完成させ、「茶聖」と崇められている千利休。その伝説のベールを、思いがけない手法で剥がしていく長編歴史小説。第140回直木賞受賞作。解説は作家の宮部みゆき氏。
APPLE BOOKSのレビュー
第140回(2008年下半期)直木賞受賞作 - "侘び茶"を完成させた茶道の大家として知られる千利休。その最期は時の権力者、豊臣秀吉に命ぜられての切腹であったが、果たしてその理由は何だったのか?その切腹の場面からそれまでの生涯を遡っていく著述スタイルで、山本兼一が描く利休は、ストイックな美の求道者にして、野心的かつ豪傑。歴史ミステリーとしてはもちろん、苦悩もすれば女性に想いも寄せる生身の利休、秀吉との複雑な愛憎関係など人間ドラマも丁寧に描かれ、茶道に関心がなくとも瞬く間に魅了されてしまう。
カスタマーレビュー
ドクタースーさん
、
面白かった
久々に熱中して読んだ。