子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から 子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から

子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所か‪ら‬

    • 4.6 • 5件の評価
    • ¥2,600
    • ¥2,600

発行者による作品情報

「わたしの政治への関心は、ぜんぶ託児所からはじまった。」英国の地べたを肌感覚で知り、貧困問題や欧州の政治情勢へのユニークな鑑識眼をもつ書き手として注目を集めた著者が、保育の現場から格差と分断の情景をミクロスコピックに描き出す。2008年に著者が保育士として飛び込んだのは、英国で「平均収入、失業率、疾病率が全国最悪の水準」と言われる地区にある無料の託児所。「底辺託児所」とあだ名されたそこは、貧しいけれど混沌としたエネルギーに溢れ、社会のアナキーな底力を体現していた。この託児所に集まる子どもたちや大人たちの生が輝く瞬間、そして彼らの生活が陰鬱に軋む瞬間を、著者の目は鋭敏に捉える。ときにそれをカラリとしたユーモアで包み、ときに深く問いかける筆に心を揺さぶられる。著者が二度目に同じ託児所に勤めた2015-2016年のスケッチは、経済主義一色の政策が子どもの暮らしを侵蝕している光景であり、グローバルに進む「上と下」「自己と他者」の分断の様相の顕微描写である。移民問題をはじめ、英国とEU圏が抱える重層的な課題が背景に浮かぶ。地べたのポリティクスとは生きることであり、暮らすことだ──在英20年余の保育士ライターが放つ、渾身の一冊。

ジャンル
ノンフィクション
発売日
2017年
4月17日
言語
JA
日本語
ページ数
296
ページ
発行者
みすず書房
販売元
Digital Publishing Initiatives Japan Co., Ltd.
サイズ
1.5
MB

ブレイディみかこの他のブック

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫) ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー(新潮文庫)
2021年
コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線 コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線
2020年
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2 ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 2
2021年
他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ 他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ
2021年
両手にトカレフ 両手にトカレフ
2022年
花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION 花の命はノー・フューチャー ──DELUXE EDITION
2017年

カスタマーはこんな商品も購入