楽園のカンヴァス
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発行者による作品情報
ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに籠めた想いとは――。山本周五郎賞受賞作。
APPLE BOOKSのレビュー
フランスの画家アンリ・ルソーの「夢」をモチーフとして、絵画に潜む謎とその魔法に魅入られた人々を描く美術ミステリー。1983年のニューヨーク。MoMA(ニューヨーク近代美術館)のアシスタント・キュレーター、ティム・ブラウン宛てに、スイスのバーゼルに住む伝説のコレクター、バイラーの代理人から、所蔵するルソーの真贋(しんがん)判定を依頼する招待状が届く。MoMAが所蔵するルソーの晩年の名作「夢」とそっくりな絵画「夢をみた」は本物なのか。バイラーは新進気鋭のルソー研究者、早川織絵とティムを競わせ、判定結果の勝者にこの絵の権利を譲るという。与えられた時間は1週間。しかも2人は、鑑定の材料として7章からなる物語を1日に1章ずつ読むという奇妙な条件を突きつけられる…。1980年代の美術界の内幕を見せながら、1906年から始まる作中作の物語ではルソーの晩年をピカソとの関係も含めて生き生きと描き、そして美術論を闘わせた鑑定者の2人が2000年に再び出会う。MoMAに勤務した経験を持つ作者ならではの視点で、異なる時空間を交錯させる手腕は見事。壮大なエンターテインメントであると同時に、ルソーへの愛情があふれる感動作。
カスタマーレビュー
もう1回読みたい
ルソー「夢」
十年ぶりに再読
ティムとオリエの再会に泣きそう。
いつも思うが原田マハの筆力に失望を隠せない。小説としての構成は素晴らしいのに残念。
しかし彼女にしか書けない小説であることは間違いない。
期待通り
読んでみたいなと思いながら、なかなか読めずにいました。読み始めたら、期待通り。