牧野富太郎自叙伝
第一部
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4.0 • 22件の評価
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発行者による作品情報
多数の新種を発見・命名した近代植物分類学の権威であり、「日本植物学の父」とも称される知の巨人・牧野富太郎。その波乱万丈の生涯を自ら綴った一書で、1956(昭和31)年に刊行された独学で築き上げたその研究成果は、60万点もの標本や観察記録を基にした『牧野日本植物図鑑』(1940年刊行)として結実した。牧野にとって、身近にある野菜や草花などすべての植物が研究対象であり、「雑草という名の植物は無い」という言葉にその決意のほどが偲ばれる。小学校中退という境遇ながら、遂には理学博士の学位を取得した栄誉を称えて、牧野が生まれた4月24日(旧暦)は「植物学の日」に制定されている。底本は「第一部 牧野富太郎自叙伝」「第二部 混混録」「第三部 父の素顔 牧野鶴代」の3部構成。その第一部を収録。