模倣の殺意
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- ¥620
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発行者による作品情報
七月七日の午後七時、新進作家、坂井正夫が青酸カリによる服毒死を遂げた。遺書はなかったが、世を儚んでの自殺として処理された。坂井に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤める中田秋子は、彼の部屋で偶然行きあわせた遠賀野律子の存在が気になり、独自に調査を始める。一方、ルポライターの津久見伸助は、同人誌仲間だった坂井の死を記事にするよう雑誌社から依頼され、調べを進める内に、坂井がようやくの思いで発表にこぎつけた受賞後第一作が、さる有名作家の短編の盗作である疑惑が持ち上がり、坂井と確執のあった編集者、柳沢邦夫を追及していく。著者が絶対の自信を持って読者に仕掛ける超絶のトリック。記念すべきデビュー長編の改稿決定版!
APPLE BOOKSのレビュー
1973年に「新人賞殺人事件」として発表され、数回の改題を経て今なお親しまれる中町信の「模倣の殺意」。正統派推理小説である本書の注目点はなんといっても、そのトリック。密室で起きた新進作家の服毒死を巡り、自殺か他殺か - 故人を知る女性編集者、事件を取材する男性ルポライターがそれぞれ真相に迫ってゆく。アガサ・クリスティやエラリー・クイーンの作品でもお馴染みの "叙述トリック" を使った日本では初期の作品といわれ、当時驚愕の種明かしであったことは想像に難くないが、現在読んでもシンプルかつ大胆な仕掛けにミステリファンならずとも満足できる一冊。描かれる昭和のレトロな趣きも一興。作者からの挑戦状、あなたにはその謎が解けますか?
カスタマーレビュー
yosshyーone
、
すんなり読めた感じ。
本格推理が好きなので、面白い作品 の一つに加わりました。
作者の別作品も読んでみようかな〜
ぴょんあや
、
模倣の殺意
見事なトリック。