麦の海に沈む果実
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- ¥880
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発行者による作品情報
三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。2月最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。閉ざされたコンサート会場や湿原から失踪した生徒たち。生徒を集め交霊会を開く校長。図書館から消えたいわくつきの本。理瀬が迷いこんだ「三月の国」の秘密とは?この世の「不思議」でいっぱいの物語。
APPLE BOOKSのレビュー
「夜のピクニック」や「蜜蜂と遠雷」など、ジャンルの枠にとらわれず幅広いテーマで作品を発表し続け、郷愁的な情景描写の美しさから"ノスタルジアの魔術師"と称される作家、恩田陸。本作「麦の海に沈む果実」は、深い闇に包まれた幻想的な世界観が魅力のミステリー小説。記憶をなくした主人公の理瀬は、世俗と隔絶した全寮制の学園へと送り込まれる。そこは謎と恐怖に満ちた"三月の国"だった。学園から忽然(こつぜん)と消えた生徒たち、図書館から無くなった赤い表紙の本、校長が開く夜のお茶会という名の降霊会…。忍び寄る恐怖と張り詰めた緊張感の中、危うさを持ち合わせた登場人物たちの表と裏の顔が交差する。そして、複雑に絡み合う伏線を手繰り寄せるにつれて、物語は衝撃の結末へと向かっていく。少年少女たちのはかない日々を一幅の絵のように、恐ろしいほど美しくノスタルジックに描き出した恩田ワールドの真骨頂。
カスタマーレビュー
どさんこ41
、
恩田作品のなかでは
嫌いな方ですね。