アキラとあきら 上
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4.2 • 16件の評価
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発行者による作品情報
小さな町工場の息子・山崎瑛。そして、日本を代表する大手海運会社東海郵船の御曹司・階堂彬。同じ社長の息子同士でも、家柄も育ちもまったく違うふたりは、互いに宿命を背負い、運命に抗って生きてきた。強い信念で道を切り拓いてきた瑛と、自らの意志で人生を選択してきた彬。それぞれの数奇な運命が出会うとき、逆境に立ち向かうふたりのアキラの、人生を賭した戦いが始まった――。
カスタマーレビュー
lllinybo
、
読めば読むほど面白さがわかってくる
正直、第一章を読む時にそんなにこの本の魅力を感じておらず、ストーリーもいまいちだなーって感じたことが少なくはなかった。また、窮地に陥っている瑛の行動などにも最初理解できなかったが(ネタバレ注意!)、振り返ってみれば、もし私が中高生の年齢で羽目になるのであれば、より激しい言動を絶対取るのではないかと思うと、ようやく納得できるようになった。いろいろな出来事に瑛の成長に大きく影響を与えられることで、もとより能動的に自分の人生を歩む一方、彬は受動的に家族の運命に左右されるとは言えるのではないかと。頑張って対抗していたものの、背負っているのは大きな家業で、つまり簡単に見捨てるものではない。しかし、彬が自分の人生を思う存分楽しんできた(?)と私、1人の読者が思う。また、学んだ知識や社会経験を活かしながら、家業の死活問題を解決できるのも本書の中、点より線、線より面に繋がる、ストーリー全体の素晴らしさの一つだと思う。