博士の愛した数式
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- ¥490
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発行者による作品情報
[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。寺尾聰主演の映画原作。
APPLE BOOKSのレビュー
静謐で美しい世界観を得意とする作家・小川洋子による「博士の愛した数式」。第55回読売文学賞などを受賞した本作は、交通事故が原因で、記憶が80分しか持続しない数論専門の元大学教師である"博士"を中心に、家政婦の"私"とその息子"ルート"の3人の友愛があたたかな筆致で綴られる。消えていく記憶をメモにして、背広にびっしり貼り付けている一見風変わりな博士。しかし、純粋に数学を愛しその美しさを伝えようとする姿に、私とルートは尊敬の念を抱き、真剣に向き合おうとする。たとえ思い出は作れなくとも、一緒に食事をし、野球観戦に行くなど家族のように過ごし、すれ違いながら歩み寄っていく3人の関係は思いやりや慈愛に満ちている。寂しさや孤独が物語の根底にありながら、最後に気付かされるのは人と深く関わり信頼することの大切さ。作中に登場する数字や数式も、ストーリーを神秘的に彩る重要なキーとなり、目に見えない、掛けがえのない物の象徴として強く印象に残る。
カスタマーレビュー
kana graciela
、
Beautiful
It’s a beautiful story like the number of 28.
どさんこ41
、
申し訳ない。
多くの高評価のなか、何も感じませんでいた。3です。
ウッキーお姉ちゃん
、
博士の愛した数式
何度も涙し、笑い、切なくて、あたたかくて、愛おしい。
こんな気持ちになれる小説に、初めて出会いました。
まだあたたかい涙がこみ上げます。