対岸の彼女
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3.9 • 165件の評価
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- ¥790
発行者による作品情報
いじめで群馬に転校してきた女子高生のアオちんは、ナナコと親友になった。専業主婦の小夜子はベンチャー企業の女社長・葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始める。立場が違ってもわかりあえる、どこかにいける、と思っていたのに……結婚する女、しない女、子供を持つ女、持たない女、たったそれだけのことで、なぜ女どうし、わかりあえなくなるんだろう。女性の友情と亀裂、そしてその先を、切なくリアルに描く傑作長編。第132回直木賞受賞作。
APPLE BOOKSのレビュー
第132回(2004年下半期)直木賞受賞作。2人の女性と二つの時代を交錯させながら、自分らしい生き方を選び取っていく人々のさまを描いた長編作。本作では、専業主婦の小夜子がベンチャー企業の女社長、葵の下で働き始める現在と、葵の高校時代の思い出を軸とした過去が交互に描かれていく。生き方も、置かれた立場も、何もかも違う小夜子と葵。しかし、姑やママ友との関係に悩み、閉塞感を感じていた現在の小夜子は、葵との出会いによって少しずつ変わっていく。葵もまた、小夜子との出会いをきっかけに、過去の自分を見つめ直していくのだった。大人になると、人間関係も複雑さを増していく。それでも彼女たちのように、最後には“出会えて良かった”と思える関係もある。「なぜ私たちは年齢を重ねるのか。生活に逃げこんでドアを閉めるためじゃない、また出会うためだ。出会うことを選ぶためだ」という小夜子の言葉が、本作のテーマを象徴している。大人になるとは、自分の意志で自由になることなのかもしれない。そう思わせてくれる本作は、すべての女性の明日を照らす物語だ。
カスタマーレビュー
seiji.net
、
対岸の彼女
面白いです
どさんこ41
、
評判が良い割に
それほど感動はしなかった
morisot1992
、
静かな噴火
定期的に読み返したくなる