源氏物語 ー 浮舟
発行者による作品情報
『源氏物語』は、平安時代中期の女性作家、歌人、紫式部の作品。この作品は與謝野晶子に翻訳された。「53 浮舟」である。日本の長編物語、小説である。初出は1972(昭和47)年2月25日改版。
カスタマーレビュー
moshikamoshika
、
おい匂宮
おい匂宮。光源氏の血は薫ではなく確かに匂宮に受け継がれている。「男は身勝手で自己の不誠意は棚へ上げて女の変心したのを責めるものだというから、自身の愛の足りなかったことは反省せずに」などとよくも言えたものだ。「姫君は罪を犯した身で薫を迎えることが苦しく天地に恥じられて恐ろしいにもかかわらず、不条理な恋を持って接近しておいでになった人のことが忘れられない心もあって、またこの人に貞操な女らしくして逢うことが非常に情けなかった」と読み進むと理不尽な出来事がそうでもなく思えてくる不思議。「自分と宮とは親友の間柄で、人が怪しむほどにも助けられ、お助けして恋の媒介をすら勤めた自分の愛人を誘惑などあそばされてよいわけはないと思うと不快でならなかった」