非色
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4.4 • 25件の評価
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- ¥950
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発行者による作品情報
待望の名著復刊!戦後黒人兵と結婚し、幼い子を連れNYに渡った笑子。人種差別と偏見にあいながらも、逞しく生き方を模索する。アメリカの人種問題と人権を描き切った渾身の感動傑作!
APPLE BOOKSのレビュー
日本からは見えないアメリカ国内の厳しい人種差別と、人間の心の奥に巣くう優越感の関係をパワフルに掘り下げた『非色』。1964年に発表されたとは思えないほど先駆的な名作だが、2020年に復刊されるまで、長い間入手困難だった。著者の有吉佐和子は1959年から1960年にかけて9か月間、ニューヨーク州に留学し、持ち前の好奇心でアメリカ社会を観察。民主主義と平等を日本に伝えたアメリカが、移民大国故に人種の違いで互いを差別し合い、差別が個人をつぶしていく現実を前に、憧れの国で作者も聞いたであろう真の声を、戦争花嫁の笑子の視点で描き出す。敗戦直後、占領軍相手のキャバレーに雇われた笑子は黒人兵のトムと結婚し、やがて出産。娘の将来のために、先に帰国した夫を追って2人はアメリカの地を目指す。道中に出会った、さまざまな事情を抱える日本人女性たちの境遇を絡めながら、笑子はたくましくハーレムで生き抜いていく。差別、宗教、貧困と重い課題の波が次々と押し寄せるが、開き直りにも似た笑子の目覚めがユーモラスに描かれ、グイグイと引き込まれる。本書で指摘される差別がいまだに存在しているのは、ブラック・ライブズ・マター運動を見ても明らかだろう。