俺たちの箱根駅伝 上
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4.6 • 63件の評価
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- ¥1,900
発行者による作品情報
池井戸潤の最新長編の舞台は、
「東京箱根間往復大学駅伝競走」――通称・箱根駅伝。
若人たちの熱き戦いが、いま始まる!
古豪・明誠学院大学陸上競技部。
箱根駅伝で連覇したこともある名門の名も、今は昔。
本選出場を2年連続で逃したチーム、そして卒業を控えた主将・青葉隼斗にとって、10月の予選会が箱根へのラストチャンスだ。故障を克服し、渾身の走りを見せる隼斗に襲い掛かるのは、「箱根の魔物」……。
隼斗は、明誠学院大学は、箱根路を走ることが出来るのか?
一方、「箱根駅伝」中継を担う大日テレビ・スポーツ局。
プロデューサーの徳重は、編成局長の黒石から降ってきた難題に頭を抱えていた。
「不可能」と言われた箱根中継を成功させた伝説の男から、現代にまで伝わるテレビマンたちの苦悩と奮闘を描く。
APPLE BOOKSのレビュー
『半沢直樹』シリーズや『下町ロケット』といった多くのベストセラーを手掛けてきた池井戸潤が今作の題材に選んだのは「東京箱根間往復大学駅伝競走」、通称箱根駅伝。明誠学院大学陸上競技部は箱根駅伝で連覇したこともある名門だったが、本選出場を2年連続で逃していた。卒業を控えた主将、青葉隼斗は最後のチャンスに挑む。あらすじでは若者たちの挑戦を描いた正統派の青春群像劇といった印象だが、そこにテレビ局で働く人の視点を絡ませているのが、ストーリーテラー池井戸潤の真骨頂。編成局長やアナウンサーとぶつかりながら、レースの感動を届けようと心血を注ぐスポーツ局のプロデューサーたちが、ランナーに負けず劣らずの熱いドラマを見せる。 チームの新監督として招かれたOBの甲斐が、監督経験のないエリート会社員という設定もユニークだ。経験のなさを理由に不安を訴えるチームメンバーが向ける疑心、他コーチとの対立、真の姿を伝えようとしないマスコミからの中傷を乗り越えて、甲斐は本選3位以上という目標を達成できるのか。多彩な魅力が濃縮された物語だ。
