朝が来る
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- ¥750
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発行者による作品情報
第147回直木賞、第15回本屋大賞の受賞作家が到達した新境地!
長く辛い不妊治療の末、栗原清和・佐都子夫婦は、民間団体の仲介で男の子を授かる。朝斗と名づけた我が子はやがて幼稚園に通うまでに成長し、家族は平穏な日々を過ごしていた。そんなある日、夫妻のもとに電話が。それは、息子となった朝斗を「返してほしい」というものだった——。
自分たちの子供を産めずに、特別養子縁組という手段を選んだ夫婦。
中学生で妊娠し、断腸の思いで子供を手放すことになった幼い母。
それぞれの葛藤、人生を丹念に描いた、胸に迫る長編。
河瀨直美監督も推薦!
「このラストシーンはとてつもなく強いリアリティがある。」(解説より)
APPLE BOOKSのレビュー
「鍵のない夢を見る」で第147回直木賞を受賞した辻村深月が描く二人の母の物語「朝が来る」。夫、清和とともに先の見えない不妊治療に心も体も疲れてしまった栗原佐都子は、夫婦の未来のために特別養子縁組という手段を選び、生まれたばかりの朝斗を家族に迎え入れる。すくすくと育つ朝斗を優しく見守りながら、満ち足りた日々を送っていた佐都子だったが、ある日彼女のもとに1本の電話がかかってくる。それは朝斗の母を名乗る片倉ひかりという女性からで、「子どもを返して欲しい、それが嫌ならお金を」という要求だった。育ての母の佐都子、そして産みの母のひかり。二人の過去と現在を両者の視点から描きながら、彼女たちが抱える苦悩や葛藤、そこから透けて見える日本社会が抱える問題を丁寧に紡ぐ。二人の母と息子に待ち受けている運命と、物語のラストに現れる美しい情景に胸を打たれる。
カスタマーレビュー
母になる
とは、一体何をもって母になれるのか?
不妊と、望まれない妊娠と、
その間を限りなく善意で繋ぎ合わせる
特別養子縁組という制度との中で、
2人の母親と、1人の子どもの
辛い現実の中にも、暖かさを感じる物語。
かくあさかた
地方ああえいうのがいうさうた