



白夜行
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4.3 • 268件の評価
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- ¥1,500
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発行者による作品情報
1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々と浮かぶが、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と「容疑者」の娘・西本雪穂――暗い目をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別の道を歩んでいく。二人の周囲に見え隠れする、いくつもの恐るべき犯罪。だが、証拠は何もない。そして19年……。伏線が幾重にも張り巡らされた緻密なストーリー。壮大なスケールで描かれた、ミステリー史に燦然と輝く大人気作家の記念碑的傑作。
APPLE BOOKSのレビュー
1973年に大阪で起きた殺人事件を皮切りに、被害者の息子と被疑者の娘の周囲に多発する不可解な出来事を描いたノワール・ミステリー。東野作品にはおなじみのテンポの良さと明快な筆致はそのままに、描かれるのは少年と少女の19年間にわたるいびつな絆。平然と裏稼業に手を染める得体のしれない亮司と、高級な猫のような目をした、並外れて美しい容貌を持つ雪穂。全編を通じて、2人の心理描写が意図的に省かれている代わりに、彼らを取り巻く人物の視点から、おのずとその人物像が浮かび上がるようになっている。作中に見られるグロテスクな描写も、エンターテインメントとして楽しめる絶妙なバランスで含まれており、そのえげつなさに衝撃を受けながらもページをめくる手が止まらなくなる。良心のかけらもないかのように淡々と胸が悪くなることを行い、絶対的な悪人に思えた亮司が終盤に見せるほころびが切なく、胸にずっしりとした余韻を残す。“悪人”の描写に長けた作者ならではの快心作。
カスタマーレビュー
19年間にわたる壮大推理長篇
読了2021/2/5感想5/2★★★★☆-どうやったら、こうきれいにスリリングにまとまるのだろうと東野圭吾の筆力に改めて感嘆。主人公二人は一人称での心情描写がない。幼少期の体験がその後の人生に大きく影響を与えているが、その心中は誰にもわからない設定が秀逸。恋愛感情があったかは不明だが、それ以上の情愛、利害関係が時として恋愛より強固なものになりえると思った。登場人物がとても多いが、ほどよいタイミングで読者を誘導し点と点をつないでくれる。要所でどきりとするセリフで伏線をはり、最後にいっきに回収。
東野圭吾 最高傑作!
何年も前にドラマを観ましたが、ドラマとは全く違う感覚感情で読めます。
これ以上の、作品は出ないのでは…と感じる程の、「東野圭吾最高傑作」です!
何度も
何度も読み返す、とても面白い作品です。