舟を編む
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- ¥660
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発行者による作品情報
出版社の営業部員・馬締光也(まじめみつや)は、言葉への鋭いセンスを買われ、辞書編集部に引き抜かれた。新しい辞書「大渡海(だいとかい)」の完成に向け、彼と編集部の面々の長い長い旅が始まる。定年間近のベテラン編集者。日本語研究に人生を捧げる老学者。辞書作りに情熱を持ち始める同僚たち。そして馬締がついに出会った運命の女性。不器用な人々の思いが胸を打つ本屋大賞受賞作! 馬締の恋文全文(?)収録!
APPLE BOOKSのレビュー
出版社の辞書編集部を舞台に、辞書の編さんに人生を懸けた人々の熱い思いや人間模様を描いた三浦しをんの『舟を編む』。玄武書房が新しく刊行する辞書『大渡海』の編集部員として、第1営業部から引き抜かれてきた青年、馬締光也。周りからは変わり者として扱われていたが、言葉に対する鋭い感覚、持てる知識を総動員して人の問いかけに応える律儀さなど辞書作りのセンスと適性は桁外れのものを持っていた。こうして15年にも及ぶ「言葉の海を渡るにふさわしい舟を編む」辞書編さんの船出が幕を開けたのだった。言葉の魅力に取りつかれ、辞書作りに没頭する編纂メンバーをはじめ、辞書に興味がなかったはずなのに馬締の姿に心を動かされる同僚の西岡や部下の岸辺、そして馬締の辞書作りへの思いを尊び、愛する女性、香具矢。豊かに練り上げられた人物造形と繊細な内面描写から、登場人物それぞれが生き生きと輝き、彼らの中で静かに満ちている熱量までもが読者にも伝わってくるのは作者の手腕のたまもの。どの家にも1冊は本棚にあるであろう「辞書」。それらは、編集者や執筆者が生きている言葉の変化に対応し、たゆまず言葉を収集しながら、膨大な時間をかけて言葉と格闘し、大切に育ててきた証であることを本作品は教えてくれる。
カスタマーレビュー
大船に乗れるメンバーだった
辞書を作る部署の話なんか、どうやっても面白くないのではないかと思いながら読み進めて行きました。
脇役がそれぞれいい味を出していて、変人主人公に寄り添いながら、大仕事を成し遂げる話し。良かったです。
あっという間に…
時間を忘れて読んでしまいました。
オススメです。
辞書作りの熱意と馬締と香具矢
最近辞書を開く機会がめっきり少なくなったことに気が付きました。
辞書作りに真摯に向き合い、全てを捧ぐ人たち。
私は、自分の仕事に、真摯に向き合っているだろうか?
どうしたら、こんな仕事ができるのか?
馬締と香具矢さん。いーなーって思いました。なんか「3D彼女 リアルガール」みたいで。