むらさきのスカートの女
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3.8 • 58件の評価
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- ¥650
発行者による作品情報
「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。ベストセラーとなった芥川賞受賞作。文庫化にあたって各紙誌に執筆した芥川賞受賞記念エッセイを全て収録。
APPLE BOOKSのレビュー
第161回(2019年上半期)芥川賞受賞作 - 今村夏子の中編作品。これほど“不穏”“奇妙”といった形容がふさわしい小説もまれではないか。主人公の私は、近所に住む“むらさきのスカートの女”と呼ばれる謎の女性に興味を抱く。彼女となんとか友達になろうとする私は、自分の勤める会社に誘うのだが…。果たしてこれはホラーなのか、ダークコメディなのか。もしくはミステリー、それともラブロマンスなのだろうか。本作の正体は最後までつかめない。読む人によって、読む際のコンディションによって、まったく感じ取るものが変わる作品である。しかも読み進めれば進めるほど、主人公を引きつける“むらさきのスカートの女”と同様に、いやそれ以上に、“黄色いカーディガンの女”でもある主人公によるストーカーじみた行動の不条理、壊れた心理状態が際立ってくるのが怖く、そして強烈に面白い。“むらさき”と“黄色”が交錯するエンディングまで、一気に読み進められるはず。純文学の堅いイメージもある芥川賞作品だが、本作はSNSで大きな話題となったことで、若い世代にも幅広く読まれる作品となった。
カスタマーレビュー
うーん
いまいちよくわからん
謎な感じ
むらさきのスカートの女を観察するわたし目線のお話です。(ストーカーのような)
後半むらさきのスカートの女が居なくなってました。
最後の1行で、〝ん?むらさきのスカートの女と観察してるわたしは同一人物なのか?それともむらさきのスカートの女の立場がわたしに変わったのか?〟ってちょっと謎の感じで終わっちゃった(笑)
捉え方にもよるかもしれないし、私が理解力が無いだけかもです(笑)