コンビニ人間
-
- ¥620
発行者による作品情報
「普通」とは何か?
現代の実存を軽やかに問う第155回芥川賞受賞作
36歳未婚、彼氏なし。コンビニのバイト歴18年目の古倉恵子。
日々コンビニ食を食べ、夢の中でもレジを打ち、
「店員」でいるときのみ世界の歯車になれる――。
「いらっしゃいませー!!」
お客様がたてる音に負けじと、今日も声を張り上げる。
ある日、婚活目的の新入り男性・白羽がやってきて、
そんなコンビニ的生き方は恥ずかしい、と突きつけられるが……。
累計92万部突破&20カ国語に翻訳決定。
世界各国でベストセラーの話題の書。
解説・中村文則
APPLE BOOKSのレビュー
第155回(2016年上半期)芥川賞受賞作 - 社会の"普通"に疑問を投げかけるテーマ性で第155回芥川賞を受賞した、村田沙耶香の「コンビニ人間」。愛情深い家庭の元で育ちながらも、幼い頃から空気が読めず問題を起こしてきた主人公の古倉恵子。だが大学1年の時、新規オープンするコンビニのバイト店員として働き始め、その時自分が初めて世界の正常な細胞の一つとして生まれたのを感じる。それから18年がたち、36歳になっていまだにコンビニ店員の恵子だったが、婚活目的だという新入りバイトの白羽が入ってきたことで、これまで築いてきた彼女の世界が狂い始める。"多様性"を声高に叫んでいるように見える今の社会は、実は"普通"を求める力を強く秘めていないだろうか。周囲との不和に悩む主人公を通して、そんな問いを我々個々人に投げかけながら、改めて現代社会を描き直す。また五感を使い分けた豊かな筆致表現で、コンビニという無機質な空間に渦巻く、ドロドロとした人間臭さをうまく描き出している。
カスタマーレビュー
1日で読み終えた。
社会に溶け込めない人って今まで理解が難しかったけど、内側から見れた気がした。
そしてより一層明日から自分の仕事に誇りをもって取り組めるような、向き合えるような本でした。
読みやすい
読書は年間数冊のビギナーです。
文章が非常味読みやすく、人物像、情景が思い浮かぶ感じです。
所謂、物語ではなくひとりの人間にフォーカスして、生い立ちから始まりどのように生きていくのか、あるいは日常生活を主人公の心情と共に描いてます。
登場人物は少ないのでシンプルです。
ラストは「やっぱり」。と個人的には感じました。
人間らしい小説で良かった。
なんだろうねー
すごい小説だね。なんて言っていいかよくわからん。