



死後
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3.7 • 96件の評価
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発行者による作品情報
『死後』は、明治時代の日本の小説家芥川龍之介。本名同じ、号は澄江堂主人、俳号は我鬼。この作品は底本の「「芥川龍之介全集6」ちくま文庫、筑摩書房」では「日本の小説」としてまとめられている。
カスタマーレビュー
梢風
、
1
登場人物が向こう三軒両隣のひとびとのみであるのが、却って表題の通りである。細君の様子が夢の前後で変わらずに赤子の寝息さえ聞こえて来そうなのが、彼の夢をまったく夢らしく浮き彫りにし、また言いようもない深甚な恐怖が読者に伝わってくる。
とんとんにとん
、
読みやすい
夢と現実が混在する寝起きの感じ。
'U'MA
、
芥川の短編コメディ⁉︎
『死後』というタイトルからは想像できない軽快なコメディとして受け取った。
死にゆく芥川にもこういういかにも男らしい俗っぽさがあったのかと思うと微笑ましくなる。
妻が別の男のものになるのは、どんなロマンチストやアーティストにとっても嫌なものだろう。
苗字がゴツかったり、妻が竹の鎧を作っているのは、次の旦那にはたくましい人であって欲しいという芥川のせめてもの願望が感じられもする。
夢解釈としても、面白い短編だ。