みだれ髪
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3.7 • 41件の評価
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発行者による作品情報
情熱の歌人・与謝野晶子の処女歌集。1901(明治34)年、運命の人、与謝野鉄幹の編集により発刊された。当時、晶子はまだ旧姓(鳳)で、初版は「鳳晶子」の名義となっている。発刊直後に鉄幹と結婚。鉄幹には妻がいたため、家制度の厳しい時代にあっては、大スキャンダルとなった。『みだれ髪』の歌のほとんどは鉄幹への強い恋慕の感情が見られ、それゆえに二人には誹謗中傷がふりかかった。そして、「文壇照魔鏡」なる匿名のゴシップ記事が出まわったことで裁判沙汰にまで発展した。その反面、保守的な論陣に対する非難が起き、新しい文学の誕生として、無名の女性歌人は一躍文壇の花形となって、若い読者の支持することとなった。